銀座三越'00 美術ギャラリー
2000年4月25日〜5月1日 inserted by FC2 system "); nwin.document.close(); return false;}
個展DM
7日間開催 入場者数10000人 18体出展

2年前と同じ銀座三越美術画廊にての個展、入り口風景です。
「誰もいない部屋」に出演した経緯から、
内藤剛志さんからのお花が左手に置かれています。

 隣のイベントスペースでは「押し花アート」をやっていて、その流れから堀さんの人形を知らない方々にもご来場頂きました。「初めて見ました。素晴らしい」と仰って下さる方から、入り口で「怖い、帰ろう」と仰る方まで色々で、堀さんの作品の個性・強さというものを実感しました。「人形=怖い」という先入観で見ると、確かに怖いと言えるかも知れませんが、一歩踏み込んで作品をじっと眺めると、違った感覚で見ることが出来ると思うのは私だけでしょうか。

 元々会場の壁は白で、入り口が2つあるプロムナード形式のでしたが、マネージャーさんが「堀さんの人形には明るすぎる」と、入り口を1つ塞ぎ壁一面に黒い布を貼って下さったり、蛍光灯を全部取り払ってくださったりと骨を折って下さり、その意気込みを大変嬉しく思った私たちです。

 

 初日の朝。前日にやり残していたディスプレイの詰め作業のため9時に会場に行き、2人とも夢中で作業をしいました。ふと気が付くと、男の人が店員さんと何か話をしています。「え?なに?」と思って時計を見ると、10時10分。時間の経つのを忘れて作業をしていたようです。
 その男の方は開店と同時に来られ、すぐさま1体お嫁に貰う子を決められたのでした。慌てて挨拶をしに行く私たち。

 また、1998年の銀座三越展の時、毎日通ってこられていて、最終日に1体お嫁に貰おうと思っていたらタッチの差で他の方に持って行かれてしまった、今回は絶対手に入れる!と思って来ました、と仰る方。今回はすぐに売約を付け、この個展期間中も毎日会社帰りにご来場下さり、全ての子をじっくりじっくり見てくださっていました。

 

 

 

 私に近づいてきて、「あのー・・・17才だと、ローン、、組めないですよね・・・?」と控えめな口調で言った男の子。店員さんと少しお話をした後、寂しそうに帰っていく後ろ姿。その気持ちがすごく嬉しくて・・・どうもありがとう。

 


 今までのどの個展でもそうなのですが、飾ることは煩雑さに繋がる、とにかく「シンプルに」という考えでディスプレイしています。作品そのものをじっくりと見て頂きたいのです。1体1体がそれぞれの世界をはっきりと主張しているため、なるべく距離を空けて配置するように心がけています。
 いつか、とても広い会場で、装飾を施した展示などもしてみたいと思っています。

 

 とある夜食べた「ふきのとう」に対してアレルギーが出た堀さん。一口かじって飲み込んだ直後「喉がちかちかする」と言いそれ以上は食べなかったのですが、段々と胃が痛くなってきて、3時間後に体中がかゆくなり、顔が腫れてきました。早々にベッドに入り眠る堀さん。私は「気道が詰まって窒息したらどうしよう」と心配しながらとりあえず2時間ほどテレビを見ながら彼女の寝息を聞き、その後床に付きました。

 明くる朝の彼女の顔は、ある意味写真に撮っておけば良かったと(笑) 2時間ほど氷で冷やし、少しは引いたものの、唇などはまだ腫れが引かず、会場には行きましたが控え室で一日休んでいました。旅先で食べなれないものはあまり口にしない方が良いですね。

 

 入り口すぐの所に寝ていた生成のドレスの子。今回、私の一番のお気に入りの子で、密かに「お嫁に行かなきゃいいのに」と思っていました。お嫁に行ってしまうともう見られない、行かなければ堀さんの家で何度でも見ることが出来る、という理由からでしたが、その子は堀さんちに戻ってくることになりました。ちょっと申し訳ない気がしています。

女優さんなど、役でウエディングドレスを着ると婚期が遅れるという話を聞いたことがあります。会場に1体ウエディングドレスを着た子がいたのですが、やはりお嫁に行けなかったようで、堀さんはウエディングドレスを着せたことを後悔していました。家に連れて帰ったら着物に着せ替えてあげるそうです。いつかお嫁に行けるといいですね。

 

†     †     †

 

 一昨年に引き続き大変多くの方々にご来場頂き、18体中11体がお嫁(お婿)に行き、大変嬉しくでも寂しい搬出になりました。1体1体に「ご苦労さま」と声をかけ、その子を目に焼き付けながらの作業となりました。

 著名人の方々もいらして下さりました。堀さんの大ファンだと仰って下さった、作家:篠田節子さん(『ハルモニア』--堂本くん主演でテレビドラマ化されていましたね--、『女たちのジハード』等)。いつかお仕事を一緒にしましょうと仰ってくださった、作家:岩井志麻子さん(代表作『ぼっけえきょうてえ』岡山県出身の方です)。お手伝いの生徒さんと堀さんにイラスト入りの色紙を書いて下さった、明るく楽しい語り口調の漫画家:藤田和日郎さん(『からくりサーカス』)。直接お話は出来ませんでしたが、漫画評論等でお馴染みの夏目房之助さん。

 やはりファンだと仰ってくださった漫画家:楠本まきさん(7月19日に『耽美生活百科』という本が出るそうです)、そして楠本さんと一緒に来て下さった「Ya-foo!」 のボーカルYA-SUさん、「カリガリ」のギターの青さん。

 今後とも堀 佳子の作品がより多くの方々の目にとまりますように、精力的に制作し発表していきたいと思っています。次回の個展も、ここ銀座三越で行うことに決まっています。次は15周年という事で、今までとはちょっと違う個展にしてみたいと思っていますので、その時にはお時間の許す限りご来場下さると嬉しいです。

 来て下さった方々、ほんとうに有り難うございました。


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